あきひろの事故の前に、実は不思議な不思議な出来事が起きていたのです。

 1つ目の出来事は、そう結びつけて考えるからそう思えるんやと、たわいなく感じられるかもしれませんが、2つ目の出来事はそうではなくて、本当に不思議なのです。

                   

 

 その1〜事故発生の3ヶ月前頃のある日、私の右手親指の爪が、気付いたら真ん中あたりで縦一直線に割れていたのです。その縦の割れ筋は、4年以上経ってもいまだに消えることがなく、爪元から割れ筋が入った状態のまま伸びて来ます。しかし、その割れ筋は、徐々に薄くなってきています。あきひろの頭の傷も徐々に薄くなっているはずで、まるでシンクロしているかのようです。

 爪が縦に割れる原因として、ネット情報などでは、「内分泌異常や代謝機能の異常」が挙げられています。でも、右手親指の爪だけが割れ、今はその割れも筋だけになっているので、私のからだの異常とも考えにくいのですが・・・

 

 

 その2〜事故発生の2日前の日曜朝のことです。

 眠りから目が覚めかけていた私の脇腹を、あきひろの足がごんごんと当たった感覚がありました。その足を、なぜ和歌山で一人暮らしをしているあきひろの足だと思ったのかはわかりません。でも、「あれっ?あきひろどうしたん?」とその脚を触ると、あきひろの左右の裸の脚が私の脇腹にほぼ直角に伸びた状態で、私はその太ももをなでたのです。

 そのあと目が覚めたわけですが、そのときに感じたあきひろの左右の裸の脚は、ICUで個室のカーテンを開けて最初に目に飛び込んできた、あの裸の両脚となって現れてしまいました。この現象を予知と言わなければ、何と言えばいいのでしょう?!

 

 この経験以来、「嫌な予感」の感覚を信じることにしたのです。

 退院後、一度だけ、あきひろに何か危険がありそうな「嫌な予感」がしたことがあって、「ちょっと散歩してくるわ」とあきひろが言うのを、「今日は外に出んといて。嫌な予感がするねん。」と止めたことがあります。これが予知だったのかどうかは知るよしもないのですが。

 

 

 番外〜あきひろの地元の方が、あきひろの事故を知り、霊験あらたかと地元の方に崇められているお地蔵様と、観音様にお参りすることを勧めてくださいました。私と家内は、すがれるものには全てにすがりたいという気持ちでしたので、あきひろが一人暮らしをしていた家から和歌山県立医大に車で向かう前に、ほぼ同じ場所に建てられているお地蔵様と観音様に毎朝お参りし、あきひろの回復を祈りました。あきひろの意識がまだ戻らないときに、「あきひろを助けてください!!」とお地蔵様に懸命に祈ったある朝のこと。

 私の頭の中に、「大丈夫だよ」という少年のような声が届いた気がしたのです。心労による幻覚か、そう誰かに言ってほしいという願いによる自己暗示みたいなものかもしれないのですが。

 その後、転院前の最後の朝にもお地蔵様と観音様にお参りをし、「あきひろを助けてくださって本当にありがとうございました!」とお地蔵様に御礼を述べますと、「お疲れ様でした」という同じ少年のような声が脳裏に返ってきました。本当にお地蔵様と対話できた感じだったのです。

 このエピソードは幻覚の気もするので番外ですが、作り話ではありません。

 

 人智を超えた現象や世界ってほんとにあるんちゃうかって思わせる出来事の数々でした。

  “信じるか信じないかは、貴方次第です”、ってあのセリフを言いたくなりますね 〜(^o^)

 私は、事故当時も、今も、ジャズドラムをライフワークとしています。

 あきひろの転倒事故が起きた頃も、週末土曜日の夜に、京都四条大宮の「Piano Pub ふら〜っとホーム」で、プロピアニストのマスター 田久保 等(たくぼひとし)師匠の熱い指導を受けながら、ジャムセッションのひとときを過ごすことが楽しみでした。

 

http://www.geocities.jp/pianopub_flathome/

 

 あきひろの事故後、10日経ってもまだ意識が戻らないことを「ふら〜っとホーム」のマスター、ママを始め、常連の方々が大変心配してくださいました。ゆかりママは、“何かしてあげられることはないかしら”と考えてくださって、千羽鶴を折ることを、皆に呼びかけてくださいました。何日もかけて、お店の営業時間の合間合間に、常連の方々にも協力をお願いして折り上げ、和歌山県立医大に送ってくださいました。事故から約1ヶ月を経た3月11日のことでした。

 千羽鶴をいただいた当日に、ベッド脇に千羽鶴を飾り、あきひろと一緒に撮影した写真はもちろんありますが、それは置いておきまして、昨日撮った写真をご覧ください♪

 

写真3:今=2017.1.4(自宅のあきひろの部屋/戴いた千羽鶴と)

                  

 

 心をこめて千羽鶴を折り上げてくださった祈りのパワーが、京都から和歌山へ届いたのでしょう。植物状態になってしまうのか、というはらはら続きの日々は、事故後25日目の3月6日に一転希望の日々へと移り、私が話しかけた言葉に対して、ベッドのあきひろは、薄く目を開けイエス、ノーの意思表示を首のわずかな動きで示してくれました!そう、やっと、やっと意識が戻ってきたのです!

 

 ふら〜っとホームの皆さん、本当に本当にありがとうございました。そのほかにも、肉親、友人、ジャズの仲間たちが心から回復を祈ってくださいました。その温かい心遣いに私たちは支えられ、苦しかった日々を心が折れず、また病気や心労などで寝込むことも一切無く、乗り越えることができました☆

私たちがしようとしている移動販売は、「Relax Coffee」というフランチャイズ方式のクレープ&コーヒー屋さんです。

 

移動販売は、私たちには全く未知の世界なので、フランチャイズで始めるほうが無難と考えました。

しかし、フランチャイズ方式って、普通、いろいろと制約を課されて、毎月本社への納付金がある場合が多いというイメージなので、できるだけ縛りが少なく、しっかりしたフランチャイズを探したところ、「Relax Coffee」にたどりつきました。

http://www.relaxcoffe.com/support/support.html

 

 

ここは、営業開始後の月極納付金が無く、本社から提供される食材を使っても使わなくてもよく、おまけにメニューも自分がやりたいメニューでできるという、自由度が大変魅力になっています。

このため、私たちは、基本メニューのクレープ&コーヒーと、焼きそばの交代方式にして、季節・イベントに応じてこの2種類を切り替えられるようにしたいと考えています。

 

さて、私から「Relax Coffee」へ問い合わせた今後のスケジュールの連絡を頂きました。

 

2017/1/26〜2/9 千葉県八街市の本社で、事務研修・クレープ作成研修・衛生管理研修等

         

この2週間の研修の中で、販売車の車種、車内をどうデザインするかという車内仕様のカスタマイズなどを実地で経験しながら決め、正式契約へという運びとなります。

さらに、もう2週間の実地販売等の研修を、おそらく大阪で受けることになっています。

販売車の作製にはおよそ2ヶ月かかるため、できあがりは、3月末〜4月上旬頃。

GWが最初の稼ぎ時になるのかもしれません。

 

※2/4に予定していたジャズライブの予定を残念ではありますが、キャンセルさせてもらいました。

(レストランサカミティー様、メンバーの皆さん、ごめんなさい!また落ち着いたら、復活させます!)

 

写真1:事故から7ヶ月目(六甲牧場にて)


 

写真2:事故から3年目(神戸コンチェルトフェリーにて)

 

半年間の入院と、その間の4回の開頭手術を経て、左側頭部の大穴は、チタンプレートの人工骨で塞がれました。

 

六甲牧場は、退院後、初めて出かけたレジャー ❤☆。ヾ(*'∀`*)ノ♡*
3段くらいの石の階段でバランスを崩し、転んでしまったあきひろに、肝を冷やす場面もありました。
でも、また、家族で出かけることの喜びをかみしめることができました。

 

主治医によれば、あきひろの回復ぶりは、前例の少ない奇跡だとのこと。
医者に奇跡と言わせるほどに、あきひろは死の淵に深く足を捕られていたのかと、「奇跡」の言葉がいつまでも繰り返して響きました。

 

<奇跡の偶然>

あきひろが事故った場所は、有田市の住宅街の裏山。人はもちろん、車も滅多に通らない所。
そこへ、偶然通りかかった車がいて、地面に這いつくばった状態で上半身を持ち上げようともがいているあきひろに出くわしたと言うのです。
そしてすぐ119へ電話を入れてくれて、救急車でドクターヘリが降りられる広場へ転送、ドクターヘリで大学病院へ。
事故から30分後にはICUで治療開始。

 

・発見が事故直後
・2月の極寒で、挫傷の脳は、自然冷却された(真夏だったら結果は違っていたかも)
・当時、ドクターヘリを保有していた関西で少ない県の1つだった(現在は奈良県のみがヘリを持っていない)
・和歌山県立医大は、頭部外傷の患者に対する最先端医療の研究機関だった

 

<奇跡の必然>
・あきひろの生命力の強さ(こういう事故は若い方が有利とはいえ、それでも医師が驚いていた)
・低体温療法の有効さ
・先端的なリハビリ(意識の無い状態から起立させる、歩かせるなど)
・私たち家族のツボマッサージ、足腕の屈伸、呼びかけの繰り返し(看護に悔いを残さないようにと、仕事を1ヵ月半休職させてくれた特許事務所会長に深く感謝しています
・意識回復後は、笑顔のみをあきひろに見せるようにしたこと

 

これらの偶然と必然とが織り成してもたらした奇跡だったのだと、今は思えるのです。

笑う、しゃべる、歩く、走る、跳ぶ(ちょっと苦手)、音楽を楽しむ、映画を楽しむ、自分の食べたいおかずを料理する・・・今はほぼ普通にできるのです。


事故から4日目にICUの若い医師から、「歩けるようになるかですって?それは、大きな山をいくつも越えた遠い先の先の話です。」
この冷徹な言葉に絶望を感じてしまった私は、「また普通にあきひろと話がしたい!!」その思いがどうしようもなく膨らんで、ICUから夜の駐車場へ戻る道で声を上げて泣いたこともあったのですが。

 

記憶障害と右目に1/3の視野障害は残っていますが、自宅の大改造を覚悟して介護関係の備品もいろいろ調べたことは全く不要にしていただいたことに、神仏に、ご先祖様に感謝の念が絶えないのです。
社会復帰を目指すあきひろと私たちでいろいろ話し合い、あきひろがやってみたいこととして、今年の秋口に移動販売にたどり着きました。

 

 

さて、ここまで読んでいただいた皆さん、本当にありがとうございます!
来年からは、いよいよ移動販売への挑戦の過程をお知らせしていきます。
皆様のご健勝を心からお祈りいたします。
☆Happy New Year☆

 

この話は、暗くて衝撃的な出来事なので、新年早々にお伝えする話題として、あまりにふさわしくない
年内に終わらせる話にしよう、そう思うようになりました。

 

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
2013年2月12日の午後4時頃でしたか
私の職場に、次男あきひろの急を告げる電話が入りました。
「息子さんが、頭を打って、ドクターヘリで和歌山県立医大に運ばれたらしい」

 

私の周りの空間がぐらっと歪んだように感じました。

 

すぐに家内の職場に電話し、急遽、JRの駅で落ち合い、自宅へ急行。
とりあえず、当面の入院で必要になるであろう衣類等を持ち、車で和歌山県立医大へ。

 

夜の7時過ぎでしたか、ICUへ案内され個室のカーテンが開くと、そこには頭を包帯で包まれ、計器に囲まれ、たくさんの点滴の管と、センサの配線につながれた顔の腫れ上がったあきひろが・・・

 

医師 「息子さんですか?」
私  「・・はい・・・」

 

ロングボードという1.2m長さくらいのスケートボードで転倒、後頭部をアスファルト面で強打し、脳挫傷・頭蓋底骨折。
脳全体がぱんぱんに腫れ、脳幹を圧迫している、脳幹の細胞が圧力でやられると、呼吸停止、あるいは脳死の状態になるが、そのおそれがある非常に危険な状態とのこと。
このため、左側頭部の頭蓋骨を手のひらくらい切り取って開けた大穴から腫れた脳を外へはみ出させることにより、脳圧を少しでも下げる救急処置を施した、座礁した脳細胞を死滅から守るため、体温を34℃台まで下げて細胞の活動を抑え、徐々に体温を戻していく低体温療法も施している、、、とのこと。

 

流れる涙が止まらない、あきひろに声をかけようにも声が出ない
腰布のみで全裸に近い状態で寝かされているあきひろ
右目がうすく開いたまま、わずかにのぞいている黒目はどよんとしていて、全く生きてる感が無い

 

一方の家内は
母親ってこういう場面で半狂乱になるんじゃないかって思うのに、彼女は驚いたことに泣いていない!
あきひろに顔を寄せて「あきひろっ! 帰ってくるんやで! あきひろっ! 帰ってくるんやで! 〜 〜 〜」

 

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私  「あの状況で、どうして泣かなかったの?」
家内 「う〜ん、わからないわ」
私  「不思議だね」
家内 「そうね・・・」

 

家内は自分でも説明がつかないという。
私の推測ですが、家内は、小学校の保健室教諭なので、ここまでの状況に遭遇したことは無いそうだけど、大怪我や、心配な状態を抱えてしまった子ども達を二十歳のときから何十年も診ている人なんです。
そこは、「発明とは」「特許とは」って、命に関わるような仕事とは全く違う仕事をしていた私との大きな大きな違いになっていると思えます。あきひろの命の危機は、私には遭遇したことのない異次元のできごとでしたが、家内には、少なくとも異次元ではなかったんだろうと。

 

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
私    「あっ君、この文章読んでどう思う?」
あきひろ 「こんなに命が危なかった状態やったんやなあ。こんなんやったんか。」
私    「父さんや母さんの様子もよくわかるやろ」
あきひろ 「ほんまやなあ・・・。それに、この状態から今みたいに普通にしておれるって、信じられへんわ」

 

あきひろが奇跡を得ることができたのは、いくつかの偶然と必然とがあったのです。
 


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